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  • 執筆者の写真Yuko

イランとアメリカ

2020年の幕開けはトランプ大統領の命令によるソレイマニ司令官の殺害から始まり、

イランとアメリカが本格的な戦争になってしまうのではないかと強く不安な気持ちで始まりました。

特にトランプ大統領が発した、イランの米国民への攻撃には報復に52か所の重要施設を迅速強烈に爆撃するとの声明には身が打ち震えました。

過去のシリア、イラクのようにイランの煌びやかで美しい世界遺産が無残にも破壊されたところを想像すると、とても心穏やかではいられませんでした。



私たちARASH~EXOTIC DINING~は都内にあるペルシャ料理店ということで、

TBSや日本テレビの取材がいらっしゃいました。

その模様はニュース23や、ZIP!で2020年1月9日に放送されました。




 



ひとまず、今は最悪の軍事衝突が回避された事にほっと胸をなでおろしています。


しかしウクライナ機のイランによる誤爆が認められ、尊い命が沢山失われ、未だ大規模な反政府デモが国内で続いています。

イランのデモは日本ではよく報道される香港のデモよりもずっと長期化していて、

ロイター通信によると12月だけで死者1500人超、拘束者も多数と香港のそれとは比較にならないほど悲惨です。





 

過去の戦争の悲劇


当店は靖国神社が徒歩5分と近くにあり、お祭りや、節目節目でもお参りに行くのですが、

併設された遊就館を見る度に思い出すことがあります。


遊就館の中には神風特攻隊員の遺影や遺書が展示されてあります。

私達日本人は戦争で命を亡くしていった方たちが今を生きる自分達と同じように生きて、

家族がいて、生活をしていて・・・と、彼らの魂を身近に感じる機会は、こういった記念館などに出向く他は、なかなかありません。

わざわざ入館料を払い足を運ぶなど、能動的にでしか過去の自国の戦争を見て、感じることができないと思います。


しかし、イランでは違いました。

イランの郊外の国道を車で走っているときに目に入った光景に心を打たれたことは今でも忘れません。


私がイランに行って一番目の覚めるような衝撃を受けたこと、

それはよく言われる『お祝いや歓迎の意味で羊の頭を切るシーン』などではなく、

『街中の道路脇に、一定の間隔をあけて若い男性の写真が電柱のように立ち並び、掲示されている様子』でした。

この光景は街中のあちらこちらで見られました。






聞くと皆イラン・イラク戦争で国の命で出兵して命を落としていった方達の写真だそうです。


車を走らせながら、車窓から遺影が次々に目に飛び込んできて、その日本ではありえない光景に、若くして死ななければならなかった命、残された家族の事、同じく正義のもとに戦った対戦国の兵士達を思い胸が苦しくなりました。





この道を通り生活している国民は受動的に日々過去の戦争を意識せざるをえず、先代の方々の血の上に生きていると無自覚にも胸に抱く事は自然なことなのだなと思います。


そして当然のように自分の国を守りたいと思う気持ちを抱くのだと思いました。


多くの遺影の横を通り過ぎながら、過去の尊い命を犠牲にして今があることを胸に刻みながら与えられた命を大事に生きていくことの尊さを実感したのでした。



 

今週15日、安倍首相が緊迫した情勢の中東3か国の歴訪を終え帰国されました。

今回の訪問で、各国と中東地域の安定と緊張緩和に向け対話が重要だという認識を共有し、外交努力を尽くすため緊密に連携していくことで方向性が一致したそうで、私たちの代表がこういった平和外交を他国とは一線を画してすすめていく事ができる事に感謝しています。


引き続き自由を求めて闘うイランの人々にも心を寄せながら、

私も日本から明るい面でのイランの魅力をもっとお伝えできればと思います。





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